■出荷指示業務の支援アプリ「Japan Order CSV」
日本のネットショップ運営者にとってまだ不便を感じる点として、注文情報を出力する際に文字化けすることがあったり、氏名や住所の順番が日本の習慣とは異なったりという点があります。
受注処理は、EC店舗の運営において必要不可欠な重要な作業ですが、注文数に比例して時間と労力がかかるので、早いうちに効率化しておきたいところです。
そこで役立つShopifyのアプリが「Japan Order CSV」です。
このアプリを使うことで、Shopifyの注文情報を日本語にローカライズされた形で出力することができます。
受注データをはじめ、ヤマト運輸B2クラウド用のCSV、佐川急便e-飛伝用のCSV、日本郵便 ゆうパック・クリックポスト用のCSVの出力が可能です。
文字化けも防ぎ、受注処理が効率化するでしょう。顧客情報がアプリ上で保持させることはないので、個人情報保護の観点でも安心です。
無料のBASIC PLANでは、一度に100件の受注処理が対応できます。有料のPREMIUM PLANでは、2,500件の受注処理まで対応できます。
さらに有料プランでは、日本のEC事業者が国内配送においてよく利用する、日本郵便、佐川急便、FBA用のファイルを出力することもできます。
■Japan Order CSVができること
無料で使える機能
出典:https://apps.shopify.com/japan-order-csv
Japan Order CSVでは、無料・有料プラン問わず、以下のように受注データを日本語で使われる様式にローカライズして出力することができます。
・CSVファイルの文字エンコーディングを、UTF-8(Shopify標準)ではなくShift-JISで出力、Excelで使用した際の文字化けを防ぐ
・姓名について「名・姓」の順(Shopify標準)ではなく「姓・名」の順で出力
・「JP-13」のようにコード表示される都道府県名(Shopify標準)を、「東京都」のように日本語で出力
・ハイフンなしの電話番号・郵便番号に自動でハイフンを挿入、Excelで0から始まる数字の0が詰められるのを防ぐ
・全角の英数字を適切に処理
・データ中の「,(カンマ)」「・(中黒)」「”(二重引用符)」を除去することで、CSVデータの順番がずれるのを防ぐ
・独自に設定した決済方法について、Shopify標準では「custom」と表示されるところ、「正しい決済名で出力
有料で使える機能
出典:https://apps.shopify.com/japan-order-csv
Japan Order CSVには月額$29.99の有料プランもあり、上記の機能に加え、下記の機能も利用することができます。
- 2,500件までの注文データを処理(無料プランは100件まで)
- 設定した時間にSFTPサーバーに自動でデータ送信
- 日本郵便(ゆうパックプリント・クリックポスト)、ヤマト運輸(ヤマトB2)、佐川急便(e飛伝Pro/e飛伝II)、FBA、NP後払いなどのソフトへデータを取り込む際、必要なフォーマットのcsv/txtファイルを出力
特に、配送サービスや決済サービスのソフトウェアへのデータ取り込み時、必要なフォーマットでファイルが出力されることで、受注だけでなく出荷業務も効率化されます。
■ユーザーの評判、口コミ、感想
Shopifyブログでも紹介されているほど、出荷指示業務の支援アプリ「Japan Order CSV」のユーザーも増えてきているのではないでしょうか。今後もっと事例も増えていくはずなので、引き続き情報を追いたいところです。
Japan Order CSVのアプリの公式ページに掲載されているレビューでは、3件の評価があり、簡単にCSVデータが出力できる点は評価が高いようです。有料プランを利用して、NP後払いの使い勝手が悪かったとの記載もあるようで、改善の余地はまだあるようです。
■Japan Order CSVまとめ
Shopifyを利用して国内向けのEC店舗を運営している日本の事業者であれば、無料プランは入れておくと良いのではないでしょうか。
Japan Order CSVを入れておくことで、文字化けやデータ出力の際のさまざまな不具合が修正されるので、受注業務が効率化されるはずです。
ただ、まだ利用事例が少なく、改善点が出てくる可能性もあるので、何かあればすぐにディベロッパーに連絡を取ると良いでしょう。